田舎には時時とんでもない秀才が現れる。穴井君がそうだった。九州のその又田舎、大学に進学する生徒もほとんどいないような高校に、突然変異のように穴井君が現れた。
何故私が知っているかというと、丁度そのとき従兄弟がその高校に赴任して行ったからである。先生方もどの大学を受けさせたらいいかとまどった。
そこで夏休みに京都に来て、私の部屋からさる予備校(大手)に通わせた。出来る出来る予備校でトップである。私は従兄弟に言った、京大でも、東大でも好きなように受けさせたらいいのではないですかと。
東大を受けたのだが、田舎の秀才のすごいのはここからである、まわりに塾もなければ、予備校も無い、ただ先生方の指示だけを頼りに一人ぼっちの勉強を続ける。いくら勉強をしても都会の生徒達はそれ以上にしているだろうと、勉強の手を緩めないのである。
現役で東大を最上位の成績で合格した。田舎には時々とんでもない秀才が現れる。
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